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音楽で町をひとつに—  第8回「お茶の水JAZZ祭」

名司会で盛り上げた宇崎・阿木夫妻 圧巻のステージが観客を魅了した

音楽のまち・御茶ノ水を彩る秋の恒例イベント、第8回「お茶の水JAZZ祭」が10月11日、駿河台キャンパス・アカデミーホールで開催された。会場を埋めた1000人を超える観客が、実力派アーティストたちによるジャズのサウンドに酔いしれた。

冒頭、総合プロデューサーの宇崎竜童氏(音楽家)・総合司会の阿木燿子氏(作詞家)夫妻がステージに立ち、協賛・後援企業および団体に謝辞を述べるとともに、「幅広い世代の方に楽しんでもらえるアーティストを迎えることができた」と喜びを語った。

3部構成で行われた演奏のトップバッターは、ボーカルとギターの2人組ジャズユニット「Fried Pride(フライド・プライド)」。日本人離れした歌唱力と圧巻のギタープレイで客席を惹きつけ、スティーヴィー・ワンダーやチャールズ・チャップリンの楽曲、テレビCMで流れるオリジナル曲などを熱唱した。

第2部では、ジャズ、クラシックで重低音を響かせるコントラバスのみで編成された4人組「Black Bass(ブラック・バス)」が登場。巧みな弦さばきで、コントラバスのユニークなアンサンブルを披露し、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌や、ラテンミュージックのメドレー、童謡『朧月夜』など幅広い楽曲を演奏した。

トリを飾ったのは、「スインギー奥田&ザ・ブルースカイオーケストラwith八神純子」。第一線で活躍する奏者を多数擁し、今年で結成80周年となる世界最年長ビックバンドが奏でるサウンドが八神氏の透明感のある歌声と響き合い、会場の熱気は最高潮に。観客の興奮そのままに、拍手喝采のなか閉幕した。

「お茶の水JAZZ祭」は、本学校友である宇崎・阿木夫妻が母校への恩返しと御茶ノ水の町おこしをコンセプトに企画し、明治大学との共催で毎年開催。運営には「明大町づくり道場」の学生も参加し、千代田区の後援も受けるなど、文字通り御茶ノ水の名を冠した地域イベントとして定着している。

また、東日本大震災後に宇崎氏や明大町づくり道場の学生らが中心となり、チャリティーライブなどで得た募金で楽器一式を寄贈した宮城県東松島市立矢本第二中学校吹奏楽部の生徒も来場。間近でプロの演奏に触れ、目を輝かせていた。