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和泉図書館でビブリオバトル(書評合戦)の予選会を開催

小松さん(法3)が代表理事の「ビブリオポルトス」が主催

「チャンプ本」を決める緊張の瞬間(司会が小松さん)

学生が自分の好きな本を紹介し、その中から観客が一番読みたいと思った本(チャンプ本)を決める書評合戦「全国大学ビブリオバトル2014~京都決戦~」の予選会が11月15日、和泉図書館で開催された。主催は、法学部3年の小松雄也さんが代表理事を務める一般社団法人「ビブリオポルトス」。

予選会には本学をはじめ、5つの学校から14人の発表者が集い、42人の観客が参加。1組7人のビブリオバトルが行われ、予選会史上、最も激しい大会となった。

第1グループでチャンプ本を獲得したのは、専修大学3年の新垣愛香さん。1953年に書かれたレイ・ブラッドベリ「華氏451度」を紹介し、「この本で描かれた近未来と、今の時代がリンクしている」と、SNSやスマートフォンによる読書文化の破壊を警告した。

第2グループでは、千葉医療センター付属千葉看護学校2年の明石健太郎さんが紹介した大津秀一「傾聴力」がチャンプ本に。明石さんは「看護師になるために、口下手な自分が目指すべき姿」と発表した。

すべての人が「読書のまち」に親しめる社会の実現を

一般社団法人「ビブリオポルトス」代表理事
小松 雄也(法学部3年)



私は高校を卒業してからの3年間、「自分が本当に好きなことは何か」という課題の追求に努めました。平均して1日10時間、さまざまな本を読んでひたすらに考えていました。読書量が1万時間を超えると、自分は本を読むことが楽しくて仕方がないということに気がつき、この感動を誰かに伝えたいと思うようになりました。

そして、個人的体験であった読書を、たくさんの人たちと交流する社会的な万能ツールにできないかと考え始めたところに出会ったのが、ビブリオバトルです。ビブリオバトルとは発表者が5分間で本の魅力を語り、3分間の質疑応答を挟んで、どの本が一番読みたくなったのかを参加者全員で決める、ゲーム形式の書評合戦です。

ビブリオバトルには、世代を超えた交流や、コミュニティー内での人間関係の強化、スピーチ能力の訓練、面白い本と出会う経験の共有、そして地域の活性化を促進するという可能性があります。

私は、すべての人が「読書のまち」に親しめる社会を実現するため、2014年9月18日に一般社団法人「ビブリオポルトス」を起業しました。法人名はラテン語で「本の港」を意味します。日本の読書文化を再興し、豊かな情緒を育てるため、私たちは日々、読書普及活動に努めていきます。