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生田キャンパスでの17年間

農学部教授 田畑 保

生田キャンパスの農学部で17年間お世話になりました。あっという間の17年間でしたが、ちょうど明治大学が大きく発展した時代でもあり、その中で生田キャンパス、農学部も発展しました。こうした時期に明治大学で過ごせたことは幸せだったと感じています。

黒川には「21世紀型自然共生社会の構築」というコンセプトに基づく新しい農場も開設されました。川崎市のような大都市での大学農場の新たな開設というのは全国でも珍しく、画期的なことです。明治大学なればこそ可能だったと思います。どのような農場をつくるか、喧喧諤諤の議論を重ねたことも楽しい思い出です。

もう1つ、私が所属する学科のことになりますが、1990年代初めには4000人を超えていた一般入試の志願者が2000年頃には600人台にまで落ち込みました。学科の存続にもかかわるこうした事態に対して、学科の先生や学部の関係者の方々が検討を重ね、地域農業振興特別入試の導入や学科名称の変更(農業経済学科から食料環境政策学科へ)等を行い、また全国的な農学ブームにも支えられ、なんとか1000人を超えるところまで回復してきました。それは明治大学の志願者が全国トップの11万人を超えるようになったのと重なっています。

こうした様々な思い出を胸にお世話になった明治大学を去ります。明治大学が、東京六大学の中で唯一農学部を擁する私学として、今後もさらに発展することを祈念致します。