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地球規模課題に取り組む 学生有志が「模擬国連」を開催

採択を前に、各国代表者による活発な交渉が行われます 国を代表して英語での発言を求めます

所属する学部にかかわらず受講が可能な国際協力人材育成プログラム「グローバル共通教養総論」を履修した学生有志などが、2月4日に駿河台キャンパスで模擬国連を開催した。

模擬国連とは、参加者一人ひとりが世界各国の政府代表を演じ、実際の国連会議と同様に、各国の立場から国際問題について討議するもの。1923年にハーバード大学で開催された「模擬国際連盟」が始まりで、国際政治の仕組みを理解し、国際問題の解決策を考える過程を体験できることから、現在では世界中の大学において模擬国連を取り入れた実践型の授業や課外活動が行われている。

本学においても模擬国連は、国際協力人材育成プログラムの科目等に導入されているが、学生有志団体が主催するものとしては初の取り組み。

今回の模擬国連では、午前中は「国連の職員に配給するお弁当を考える」と題したレクレーションを行い、午後には「地雷の問題に対する包括的対策」をテーマに、国連さながらの英語による熱い議論が展開された。

今回の模擬国連を主導した奥住比沙子さん(政経3、当時2年)のレポートを紹介する。

国際問題への関心・交渉力・視野を広げる

政治経済学部3年 奥住 比沙子
それぞれの参加者に割り当てられる国は、それぞれの食文化を持っています。まずは、模擬国連の議論の流れを理解してもらうためのレクリエーションとして、「国連の職員に配給するお弁当を考える」という身近なテーマに取り組みました。「安定供給できること・栄養価が高いこと・おいしいこと」の3条件に沿って、各国の大使となった参加者は、国連職員のお弁当メニューを考えます。主食は米かパンか、というように対立点が洗い出され、その主張の背景となる理由を述べ、交渉を行いました。

続く体験会議は「地雷の問題に対する包括的な対策」がテーマです。地雷は非人道的な兵器として非難を浴びる一方、「自衛のために国境に敷かざるを得ない」と必要性を主張する国がある兵器です。国ごとに、地雷全廃を掲げるオタワ条約に批准か、未批准かというくくりにわかれて議論しました。実際に国連でも扱うようなテーマで、主張・交渉というプロセスをたどるにもなかなか難しい部分がありました。運営側としては、どのように伝えていくかという点で、改善点も多く見つかりました。

ワークショップを終えた今、学んだことをアウトプットする場として、明治大学での模擬国連の団体設立に向けて、会議の企画や新たなメンバー集めを行っていけたらと考えています。