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ズームアップ〈第539回〉付属校出身の最速ランナー

競走部 末永 大地



今季、主力の顔ぶれが大きく変わることが予想される競走部。その中で「下克上」を狙う注目の存在がいる。「明大付属出身の最速ランナー」を自負する末永大地(政経3=明大中野)だ。今年の箱根駅伝で5区を走った文元慧(平27政経卒=現カネボウ)からも「末永は1年生(当時)の中でも買っている」と、チーム一の成長力に期待を寄せられた。

明大の競走部には、全国の高校から屈指のエリートランナーが集う。実力の基準となる5000mの自己ベストは、ほとんどの選手が14分台前半。一方、陸上無名校である明大中野出身の末永。入学時の自己ベストは14分57秒だったが、1年次の秋にはその自己ベストを一気に30秒更新。名門出身揃いの周囲との差を一気に縮めた。

だが、2年次の昨年は度重なる故障に悩まされた。レースでも結果を残せず、壁に直面。初めてのハーフマラソンも経験したが「走り切るだけでしんどい」と、悲願の箱根駅伝出場で向けては課題も多い。それでも、高校1年で陸上を始めて以来の夢を簡単にあきらめるわけにはいかない。末永は「箱根は夢の場所。走れるように頑張る」と前を向く。「下克上」の行方から目が離せない。

(すえながたいち 政経3 明大中野 175cm・63kg)

文・写真/高田悠太郎(法3)