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理工・鈴木講師の研究グループが「夜光雲」の国内初観測に成功

6月21日に撮影された夜光雲(撮影:鈴木講師)

明治大学(理工学部・鈴木秀彦講師)、北海道大学低温科学研究所、名古屋大学太陽地球環境研究所、駒澤大学、国立極地研究所、情報通信研究機構の研究グループは6月21日、北海道陸別町の名古屋大学太陽地球環境研究所陸別観測所短波ドップラーレーダー観測施設、幌加内町の同研究所母子里観測所、名寄市のなよろ市立天文台および紋別市のオホーツクタワーにおいて、国内初の夜光雲の観測に成功した。

夜光雲は、高度80~90キロの中間圏界面と呼ばれる領域において、氷の結晶が太陽光を散乱して光るもの。通常は極域(緯度60度以上)の夏期に見られ、地球温暖化などグローバルな環境変動と関連している可能性がある現象として注目されている。

近年、フランスやアメリカの中緯度地域においては、年に数回観測されていたが、日本国内で観測されたのは初めて。今後、科学的な解析を進めることで、地球温暖化との関連も解明されてゆくと期待される。

鈴木秀彦講師のコメント

中緯度である北海道で初めて夜光雲が観測されたことは、高層大気における寒冷領域の拡大など、グローバルな環境変動と関係している可能性もある。夜光雲は直接探査が難しい超高層大気物理の謎をひも解くカギとなる貴重な現象なので、今後も継続して観測をすることが重要となる。