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「父母会に参加して」 総合数理学部長 砂田 利一

先ず、個人的なことから話を始めたい。今回、東海地区(愛知、三重、岐阜)の父母会に大学代表として参加させていただいたのであるが、これには理由がある。6月中はイギリスのケンブリッジ大学に滞在する予定が既に立てられていて、7月開催の父母会参加を希望していたことと、17年間住んだことのある名古屋を含む東海地区を第一希望としていたのである。たまたま籤引きで比較的小さい番号を引いたこともあり、希望通りに東海地区を訪れることができた。久しぶりの名古屋では、懐かしさも手伝って駅前付近を早朝にうろつき、二次会後にはきし麺を食べるなどして楽しんだ。

個人的事情はさておき、父母会に今回参加して感じたことを書こう。ご承知の通り、本学と父母会の絆の強さは、他の大学には見られない大きな特徴である。国立大学法人では、父母と大学の関係は極めて希薄であり、そもそも父母会組織などというものは存在しない。他の私学でも、強い絆は見られない。昨年参加した関西地区の父母会でも感じたことであるが、父母会役員の方々と個別相談に対応する職員の皆さんの熱意が、この絆を確かなものにしているのである。また、各地区での父母会チームのテキパキとした対応、職員チームの団結力には、いたく感嘆した次第である。このような中で、筆者の「存在」は微々たるものであった。とは言え、総合相談の役割を担うことで、親御さんたちが本学にどのような思いを抱かれているかを知ることができたことは大きな収穫であった(中には少々深刻な相談もあったが)。

今回ご一緒した池上彰英先生(農学部教務主任)は、懇親会の挨拶の中で(ある大学への皮肉を込めて)「明治大学は、マグロではなく人を育てている」と言明されていた。まさにその通りであって、本学の教育力には誇るべきものがあり、これに加えて研究力をさらに強化すれば、「世界の明治大学」として、ご父母の皆様のご期待に応えられるであろう。