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先端数理科学インスティテュート(MIMS)日仏韓台による国際研究ネットワークを設立

CNRS関係者と握手を交わす三村特任教授(右)

明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)はこのほど、数理分野に関する共同研究推進を目的に、日本とフランス、韓国、台湾の4カ国の著名な研究機関と、国際研究ネットワーク(GDRI)の設立協定を締結。中野キャンパスで10月28日、各国研究機関の研究者らが出席のもと、調印式が行われた。

GDRIはフランス国立科学研究センター(CNRS)の提供する国際研究協力事業で、本ネットワークはMIMS副所長の三村昌泰特任教授を日本側のプロジェクトリーダーに据え、本学と東京大学、パリ第11大学、ニース・ソフィア・アンティポリス大学、韓国科学技術院、国家理論科学研究所(台湾)を連携研究機関とするもの。2015~18年の4年間、「生物と数理の融合研究プロジェクト」として、生物・化学・医学システムに現れる複雑現象のモデリング・シミュレーションや、数的解析を駆使した現象解明などを目指す。

調印に際し、あいさつに立ったCNRSのフィリップ・コドネット氏は「この4カ国の連携により、数学・数理科学分野に多くの成功をもたらしてほしい」と今後への期待を寄せた。続いて、山本昌弘副学長(研究担当)が、先端研究の拠点として開設した中野キャンパスのコンセプトに触れ、「MIMSは中野のシンボル。このような機会をここで得たことはとても重要だ」と関係者への謝辞を述べた。

今回のネットワークは、明治大学が提唱する「現象数理学」(身の回りのさまざまな現象を数学で解明)に関する国際的なネットワークの中心母体としても位置付けられている。

先端数理科学インスティテュート(MIMS)

社会に貢献する数理科学の発展・普及を目的に、明治大学が2007年に開設した研究機関。社会現象や自然現象の数理的解析を課題とする国際的研究拠点として、ヨーロッパやアジアの研究機関と活発な研究交流を行っている。

2014年には本学機関として初めて、文部科学省の「共同利用・共同研究拠点」に認定された。拠点名は「現象数理学研究拠点」。数理・数理科学分野で拠点認定を受けたのは京都大学、九州大学に続いて3校目で、私立大学では初となる。