Go Forward

シェイクスピアプロジェクト『薔薇戦争』過去最多3791人を動員





すべてのスタッフ・キャストを明大生が担い、壮大なシェイクスピア劇に挑む「明治大学シェイクスピアプロジェクト(MSP)」。12回目の今年は、歴史劇『薔薇戦争』を11月13日~15日の3日間(全5回)、駿河台キャンパス・アカデミーホールで上演した。

昨年に続く二部構成で、3年間にわたるシェイクスピア歴史劇シリーズの完結編となった今回は、過去最多となる3791人を動員。稽古や準備に没頭した成果を存分に発揮し、聴衆を大いに魅了した。

第一部『ヘンリー六世』と、第二部『リチャード三世』でそれぞれ主役を演じた明大生2人のからの寄稿を掲載する。

第一部『ヘンリー六世』

マーガレット役 / 文学部3年 永野 有美

まず始めに、この度ご来場頂きました3791名のお客様、プロジェクトに関わる全ての方へ感謝の気持ちを述べさせて下さい。本当に有り難う御座いました。

今回の『薔薇戦争』の物語では、様々な男女の生き様が描かれていました。私が演じさせて頂きましたのは「運命に翻弄された女」。翻弄されながらも力強く、大衆からは好かれずとも王や家の為に奔走した王妃です。

女でありながら王に代わって戦場に向かう彼女の雄々しさ、安らげない孤独さを纏って演じたくて舞台に立たせて頂きました。先陣を切って国を背負おうとしているけど、どこかを攻められると立場が弱くなる。そこに人間性を感じました。

彼女以外にも第一部では、ランカスター家とヨーク家など、それぞれ人間らしい登場人物が舞台を彩りました。プロジェクトの皆様とこの物語を紡ぐ事が出来て実に濃い経験となりました。有り難う御座いました。

第二部『リチャード三世』

リチャード三世役 / 文学部2年 加藤 彩

『薔薇戦争』無事終演いたしました。今回は3791名のお客様にご来場いただき、年々このプロジェクトが多くの方に知られてきている事を実感します。その分、創り手の私たちにとって、12年の歴史を創り上げてきた先輩たちの思い、そして足を運んでくださるお客様の思いなど、プレッシャーは計り知れません。

今年のMSP参加者も、本当に十人十色、そしてとても個性的。そんな138名の明大生が“1つの舞台をつくる”という目的に、持てる全ての力を尽くす。“若さ”のポジティブな面もネガティヴな面も全部掻き集めて真っ向から勝負する。それがMSPです。MSPは大学生だからできる、いや大学生の私達にしかできない、素晴らしい舞台芸術をこれからも創り続けていきます。

来年度は『組曲ミッドサマー・ナイトメア(仮)』。これまでとの歴史劇とは違ったMSPの姿をお楽しみに!