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業産学連携のアスパラガス新栽培法「採りっきり栽培」の発表会に約230人が参加

学生による新規ホーラーを使用したデモの様子 多数の参加者に新栽培法の説明を行う元木准教授

農学部野菜園芸学研究室(元木悟准教授)は5月14日、生田キャンパスにて、アスパラガス新栽培法「採りっきり栽培」の発表会を実施。農業関係者、市場・流通関係者、マスコミ関係者など合わせて約230人が参加し、新技術へ注目度の高さをうかがわせた。本発表会は共同研究先のパイオニアエコサイエンス(株)との共催で、往来のアスパラガス栽培の常識を変える新しい栽培法を広く普及することを目的としている。

発表会ではまず、生田キャンパス南圃場にて実際にアスパラガスの収穫状況を視察。元木准教授は「一般に太いアスパラガスを収穫するには数年かかるが、『採りっきり栽培』は太くて新鮮なアスパラガスを1年で収穫でき、初心者にも取り組みやすい栽培法」と、圃場で栽培を行うアスパラガスについて説明し、参加者は種類や定植時期の異なるアスパラガスを興味深くのぞき込んでいた。

続いて北圃場に場所を移し、株(アスパラガスの根)の養成状況および定植作業のデモを実施。新栽培法に伴い開発した新規ホーラー(写真右上)を用いて、作業負担を軽減し効率よく作業ができる様子を披露した。

その後、教室にて行われた「採りっきり栽培」セミナーでは、アスパラガス栽培の現状や問題点、そして新栽培法により端境期(生産の少ない時期)に出荷できるなどのメリットや今後の方向性などが示され、参加者は新たな可能性に耳を傾けていた。

研究室でアスパラガスを担当している蕪野有貴さん(大学院農学研究科博士前期課程2年)は「より多くの農家さんに新栽培法に取り組んでもらい、多くの人に採れたての甘いアスパラガスを食べてもらいたい」と、大盛況だった発表会を終え、充実した表情を見せていた。