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先端数理科学インスティテュート 杉原厚吉特任教授が「ベスト錯覚コンテスト」で世界2位に

鏡に映った柱体の形が異なって見える

6月29日~30日に開催された「The Best Illusion of the Year Contest 2016(第12回ベスト錯覚コンテスト)」において、明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)副所長の杉原厚吉特任教授による作品「Ambiguous Cylinder Illusion(多義柱体錯視)」が2位を受賞した。

この作品は、立体物を鏡の前に置くと、鏡に映った形が全く異なって見えるというもの。作品を紹介する動画がインターネットで公開されると、その不思議さが話題となり、テレビ番組などでも多数紹介された。

杉原特任教授の作品解説と喜びの声

準優勝できて大変うれしいです。原理は、昨年の準優勝作品と同じですが、視覚効果の大きい作品へ進化できたことを認めていただけたのだと思います。

鏡に映すと姿がまったく変わって見えるという新しい不可能立体を発見し、それを「変身立体」と名付けました。今回受賞した作品は、その一例です。1枚の画像には奥行きの情報がないため、同じように見える立体には無限の可能性があるという数理的性質と、脳は直角が大好きなので、柱体を見たとき、その端の曲線を平面で切断した切り口だとみなしやすいという心理学的性質を組み合わせて作ったものです。設計原理を見つけたので、今後も、いろいろな変身立体に挑戦していきたいです。