Go Forward

法学部が「Law in Japan Program 2016」を実施—14カ国24人の留学生が日本の法制度を学ぶ

国会議事堂へのフィールドトリップ 日本の法制度について熱心に耳を傾ける参加者

法学部は、日本の法と法制度について英語で学ぶ、外国人向け夏期短期留学プログラム「Law in Japan Program」を、7月27日~8月9日に開講した。

今年で8回目の開催となる本プログラムには、14カ国(オーストラリア、ブラジル、中国、フィリピン、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、ネパール、ポーランド、スリランカ、スイス、アメリカ)から過去最高の24人が参加。なかでもアジア各国からの参加者が増加傾向にあり、フィリピン、スリランカ、ネパールからは初の参加者を迎え、また弁護士など法律専門家として活躍している社会人6人も参加した。

本プログラムは、講義とフィールドトリップで構成され、法律知識のない参加者でも日本の法と法制度が理解できるよう考慮されている。講義では、憲法、司法制度、刑事法、民事法、家族法、知的財産法、租税法、国際法、競争法、労働法、法曹制度、法とIT、法とビジネスなど多彩な分野を幅広く取り上げ、受講者は母国と日本の法制度を比較しながら活発に意見を交わした。

また、フィールドトリップでは、法律事務所や企業法務部、裁判所、検察庁、国会議事堂や刑務所などを訪問し、参加者は授業で学んだ知識をより具体化することで、日本の法制度への理解を深めた。

最終日には、修了証授与式およびフェアウェルパーティーが催され、受講生、授業担当講師、期間中プログラムサポーターとして活動した法学部生が、2週間のプログラムの成果や思い出を語り合った。

法学部では、今年度、新たな取り組みとして、本学法学部からの学部参加者に対し、正規科目として2単位の付与を開始。2017年度は開催回数を増やし、夏期に新たな受講生を迎え、「Law in Japan Program」を引き続き実施する予定。

プログラムを終えて~参加者の感想~

カサカラ ムジャンセラ ゲダラ スバシニ マドュシャ クマリハミ クラサンジさん(弁護士・スリランカ)
外国法としての日本の法律は今まで勉強する機会はなかったが、姉が日本の大学に留学中であることもあり、日本の法律に興味を持ち、このプログラムに参加することにした。2週間のこのプログラムは講義とフィールドトリップのバランスが非常に良く、熱心な教授陣の講義の中で、世界各国からの参加者と各国法の知識を共有できたこと、また、活発な意見交換ができたことは、スリランカでの弁護士としての仕事にも生かしていけると確信している。

山崎景介さん(法2)

この夏、法学部主催の「ケンブリッジ大学夏期法学研修」に参加する私は、現地の授業の中で日本の法制度などについて英語で説明する機会が求められること、そして充実した研修にするため英語でのコミュニケーションに慣れておきたいと思い「Law in Japan Program」に参加した。参加者の中には、弁護士として活躍している専門家も多く、活発な議論についていくのに大変だと感じたこともあったが、この経験はとても大きな自信になった。世界各国の参加者との出会いを大切に、今後も交流を続けていきたい。