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グローバル人材育成シンポジウムを開催—企業が求める人材、海外留学について議論

「リスクを取って進み続けてほしい」と大六野副学長

国際連携本部は10月12日、グローバル人材育成シンポジウム「企業が求める人材“グローバル人材育成と海外留学・研修”」を、NPO留学協会と開催。会場となった駿河台キャンパス・グローバルホールには、留学に関心を持つ大学生・高校生など約130人が来場した。

このシンポジウムは、文部科学省が官民協働で進める留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」のプロジェクトディレクターである船橋力氏や、企業の人事担当者によるトークセッションを通じて、世界で活躍できる人材の育成と海外留学が果たす役割を探るというもの。大六野耕作副学長(国際交流担当、政治経済学部教授)のあいさつに続いて、船橋氏と、NPO留学協会副理事長である豊田圭一氏が登壇。「若いうちに世界に飛び出し、アウェイ体験をすることの価値」と題した対談が行われ、実際に留学した学生の体験談などが披露された。

休憩を挟んだ後半は、豊田氏が司会を務め、船橋氏、大六野副学長に加え、山本幸史氏(富士通)、松井理人氏(日立製作所)の2人の人事担当者が参加し、「企業が求める人材と海外留学に期待すること」をテーマにトークセッション。イギリス、スイス、アメリカでの留学経験をもつ松井氏は、「その土地にあるものを見て、食べて、現地の人と話をする。教科書で見ていた世界が実在していることを実感できた」とその魅力を紹介。企業が求めるグローバル人材について問われた山本氏は、「社会の変化にいかにフレキシブルに対応できるか、そういった人が結果的にグローバルに活躍できる人材になる」と鋭く分析した。一方、学生を送り出す大学側の意見を求められた大六野副学長は、「できないこと、わからないことにぶつかると、自分の無力さを思い知らされる。だが、次の一歩は必ず開ける。リスクを取って進み続けられる人になってほしい」と熱弁をふるった。

また、就職活動への影響に対しては、「選考時期は多数設け、さまざまな背景を持つ人に受けてもらえる環境を用意している」(松井氏)、「大切なのは留学で何を学んできたのか。留学経験者は十分に魅力がある」(山本氏)と現場の実情を紹介。最後に船橋氏が「日本にいると見つかりづらいものが海外で見つかることもある。“体験”して夢中になれるものを見つけて」とまとめると、会場から熱い拍手が送られ閉会となった。