Go Forward

農学部が徳島県にサテライトオフィスを開設—地域活性化、農業振興策などで連携

地域からも期待されるサテライトオフィスの前で

農学部は9月26日、徳島県海部郡海陽町のコワーキングセンター城山荘に「明治大学農学部・海陽サテライトオフィス」を開設した。現地で行われた開所式には、針谷敏夫農学部長をはじめ橋口卓也准教授(農業政策論研究室)と学生13人が参加。海野修司徳島県副知事が「大学の知的・人的資源を生かした地域活性化や地域を担う人材育成が、今後より一層推進される」と期待を寄せるなど、取り組みに注目が集まっている。

今後は同オフィスを起点として、(1)海陽町における地域活性化策に関する調査・研究・提言などの活動、(2)「きゅうりタウン構想」を中心とした、海陽町およびJAかいふの農業振興策に関する調査・研究・助言などの活動、(3)海陽町にある徳島県立海部高等学校との高大連携活動、(4)地域の多くの資源を生かした教育研究活動の展開などが計画されている。

明治大学は、徳島県と徳島大学の3者間で連携・協力に関する包括協定を2013年に締結。これを契機に、海陽町における「県南地域づくりキャンパス」事業を活用したゼミ活動や農業支援など、農学部では着実に関係を構築していた。

新規就農者支援「きゅうりタウン構想」に協力

海陽町で栽培されているキュウリ

海陽町では昔から、施設栽培によるキュウリ生産がさかんに行われ、産地を形成していましたが、現在では人口減少によりキュウリ農家数が減少しています。JAかいふでは新規就農を目指す方に、温室のリースを確約すると同時に、1年間「きゅうり塾」で栽培指導し、それまで全く農業に関わっていなくても始められるよう、サポートを行っています。受講者たちは、従来の土耕による栽培法ではなく、「養液栽培」を使った栽培法にチャレンジし、安定生産および新たな産地形成を目指しています。この新たな挑戦が成功するよう、微力ながらお手伝いをしていきたいと考えています。池田 敬(農学部准教授)