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紛争下のシリアの街がリバティタワー前に出現——3Dアートをきっかけに難民に関心を

リバティタワー前に現れたシリアの街並み シリアの現状を写真パネル展示で紹介

3Dアートで日本からシリア難民へ届ける応援メッセージ“With Syria”が、11月17日~18日に実施され、駿河台キャンパス・リバティタワー前のフェニックス広場には、シリア内戦で荒廃した北部アレッポの街並みを描いた巨大な3Dトリックアート(錯覚画)が展示された。

このイベントは、世界最大の人権NGOであるアムネスティ・インターナショナルの日本支部と、大学間連携共同教育推進事業「国際協力人材」育成プログラム(明治大・立教大・国際大)が共催したもの。戦闘に巻き込まれ多くの命が失われ、難民の数が490万人を超えるシリアの現状を伝え、関心を高めることを目的として企画された。

展示されたアートは、世界的に著名な英国の3Dアーティストユニット「3D ジョー・アンド・マックス」が、アクリル素材の布キャンバスに数時間で描いたもので、大きさは縦5メートル、幅2.5メートルにもなる。シリア紛争の勃発を機に昨年3月、米・ニューヨークの国連本部前で展示され、話題を呼んだ。

アートの前に立つと、まるで地面に穴が開いているかのような錯覚に陥り、破壊された住宅を実際に上からのぞき込んでいるかのような感覚を受ける。学生や通りがかった人たちは、この巨大で不思議なアートによってシリアの惨状を体感していた。アートと一緒に写真を撮る光景も多くみられ、SNSなどでの発信・拡散により、日本からシリアをはじめとした世界中の難民に応援メッセージが届けられることが期待される。