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連合駿台会 第23回学術賞・学術奨励賞—女性研究者3氏が受賞

(左から)柳谷孝理事長、五十嵐専任講師、眞嶋専任講師、田村会長、金専任講師、土屋学長 「肌色」からみえる精神構造について力説した眞嶋専任講師

連合駿台会は1月18日、第23回「連合駿台会学術賞・学術奨励賞」を発表し、国際日本学部の眞嶋亜有専任講師に学術賞を、国際日本学部の金ゼンマ専任講師、総合数理学部の五十嵐悠紀専任講師に学術奨励賞をそれぞれ授与した。

同賞は、経済界で活躍する本学校友の親睦団体である連合駿台会が、本学専任教員による学術・研究上の優れた成果を表彰するもの。授賞式に先立ち、学術賞受賞記念講演会が駿河台キャンパス・アカデミーコモンで開催された。

まず、あいさつに立った連合駿台会・田村駿会長は、選考過程を紹介するとともに、「いずれも将来につながる素晴らしい研究成果。今後も明大の発展のために活躍していただきたい」と激励した。次に、受賞者を代表して眞嶋専任講師が「自己否定を伴わないグローバル化を—“肌色”の憂鬱をめぐる終焉と日本人の精神構造—」と題して講演。自身の幼少期の海外体験から、日本人に存在する西洋に対する強烈な劣等感とアジアに対する優越感といった精神構造に着目し、近代日本における西洋化と自己否定や、それらの過程におけるアイデンティティーの形成、戦後復興を支えた団塊世代の持つ対米意識などを列挙して解説。「劣等感と優越感は表裏一体。自己否定を伴わないグローバル化が、日本にとって本当の意味での豊かさを生む」と締めくくった。

続いて行われた授賞式では、土屋恵一郎学長から賞状、田村会長から記念品が手渡された。土屋学長は、受賞者すべてが女性研究者である点について「現在の明大の学術研究の勢いを象徴している」とし、「いずれも中野キャンパスにある学部から先端的な研究が出てきたことは意義深い」と、受賞者それぞれにコメントを添えて祝福した。

これを受けて受賞者3氏があいさつに立ち、「身に余る栄誉。これを励みにこれからも精進していきたい」(眞嶋専任講師)、「今までの研究成果が評価されて嬉しい。今後もたゆまず研究に尽くしていきたい」(金専任講師)、「手芸とCG分野の融合をテーマに取り組んできた。一層、教育・研究に力を注いでいきたい」(五十嵐専任講師)と、それぞれ関係者への感謝を述べるとともに、今後一層の活躍を誓った。

連合駿台会学術賞

【人文科学】国際日本学部・眞嶋亜有専任講師
      「肌色」の憂鬱—近代日本の人種体験

連合駿台会学術奨励賞

【社会科学】国際日本学部・金ゼンマ専任講師
      日本の通商政策転換の政治経済学:FTA/TPPと国内政治
【自然科学】総合数理学部・五十嵐悠紀専任講師
      クラフトを対象としたインタラクティブデザインに関する研究