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理工・黒田教授が警備ロボットを開発 明大発ベンチャーが実用化を目指す

実用化に向けた開発が進む警備ロボット「SQ-1」

理工学部の黒田洋司教授と明大発ベンチャー企業のシークセンス株式会社が開発した、セキュリティーロボット「SQ-1」の実用化に向けた動きが活発になっている。

開発されたロボットは、独自のレーザセンサ技術(特許出願中)で固定カメラでは追えない不審者・不審物の発見と通報、追跡などを行うことができる。さらに、高度な人工知能(AI)機能と連動することで不審な行動や振る舞いを検知し、事故を未然に防ぐことができる能力を搭載している。このロボットシステムは黒田教授の下で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を一部で受けながら開発され、生田キャンパス・地域産学連携研究センター内で設立されたベンチャー企業・シークセンスが実用化を目指している。

こうしたロボット開発の背景には、警備業界の人手不足が大きく関係しており、近年では人間に頼るだけではなく、最新技術を駆使したセキュリティー対策が進められている。警備にロボットを活用することで、人間の負担減はもちろん、低コストで24時間体制の監視業務が可能になるなどメリットも大きく、業界からの期待も高い。当面は、実用化に向けた開発が本格的に行われる予定だが、将来的には、道案内や配達など警備以外のさまざまな場面での応用も想定されている。

羽田空港で行われた実証実験に参加

政府が進める「改革2020」プロジェクトの実現に向けた取り組みの一環として、羽田空港国内線第2旅客ターミナルの出発ロビーで12月~2月に開催された「Haneda Robotics Lab」の公開実証実験に、「SQ-1」が参加した。

ソフトバンクロボティクスが開発する人工知能ロボット「Pepper(ペッパー)」など8社から厳選されたロボットとともに、不特定多数の利用者が行き交う公共空間での実用性、安全性、導入効果などの検証が行われた。