今年の主題は「トランスアジア都市・東京」。代々木、新大久保、西葛西などに在住するアジア系住民を訪ね、その歴史と現在の生活を取材した。多国籍都市としての東京の実像を知り、そこに潜む物語を浮上させる。演出家・高山明が率いるPort Bの作品「東京ヘテロトピア」の手法に倣い、都市の隠された層を可視化することを目指した。
「ImaginAsia」は2010年に国立政治大学と明治大学の交流企画として始まり、現在では真の国際的プログラムに成長した。ここで出会い、集中的な共同作業に取り組んだ学生たちの友情は、その後も長く続いている。フィールドワークと想像力の結合から生まれるものを探るのが、その精神。来年度は台湾での開催が予定されている。
(理工学部教授 管 啓次郎)