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「同心協力」の精神で次代を育成 理事長 柳谷 孝

理事長 柳谷 孝

皆さま、おはようございます。向殿校友会長をはじめ校友会の皆さまには、日頃より本学の発展に多大なるご尽力を賜っており、厚く御礼を申し上げます。

さて、現在、明治大学で学ぶ学生の3人に1人は、何らかの奨学金を受けております。そこで本日は、皆さまのお手元の資料の中に、明治大学未来サポーター給費奨学生の『感謝のことば』の抜粋版を同封しました。この未来サポーター募金により、2016年度には140人の学生が奨学金を受給できました。お配りした抜粋版には、そのうち7人の受給者から直筆で感謝のことばが綴られておりまして、募金による支援が学生達を力強く支えていることを実感できる内容となっております。あわせて、これを見てお分かりのように、本学には経済的に大変苦境にある学生が多くおります。こうした学生達に、大学として何ができるのか。私は、彼らが安心して学ぶことのできる環境を整備することが、何より大切ではないかと考えております。

その一環として、この春には運用の果実を奨学金に充てる「第三号基本金」に15億円積み増しを行い、52億円にいたしました。本学がこうした積み増しを行うのは1991年以来でありますが、将来の安定的な奨学金制度の運用を見据えて、今後も着実に積み増しを実現してまいりたいと考えております。

ところで、1881年の『明治法律学校設立ノ趣旨』には、「同心協力一校ヲ設立シ」という一節がございます。3人の創立者が、文字通り「同心」つまり同じ心を胸に協力し合って創立した、これが明治大学でございます。この「同心協力」の精神は、校友の皆さま方が常日頃おっしゃっている「明治はひとつ」という言葉に通ずるものであります。学生として大学に在籍するのは数年間でありますが、「校友は一生」です。校友会の皆さまが現役学生への支援を通じて、次代の校友を育成する。そうした循環を通じて、「同心協力」の輪をさらに広めていただきたいと、お願い申し上げる次第でございます。

大学としましても、これまで校友課、父母会事務室、募金室と、それぞれ縦の別組織でありましたが、この4月に大学支援部を新設し一本化をいたしました。これらを一体として運営することで、皆さまから本学へのさらなるご理解を賜りますよう努めるとともに、校友会の活動を一層サポートしてまいりたいと考えております。

結びになりますが、校友の皆さまのますますのご健勝と、本日の代議員総会の議事が円滑に進行しますことを祈念いたしまして、私のあいさつとさせていただきます。