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父母懇談会の意義と効用

法学部長 青野 覚

本年7月末までに父母会の全国都道府県地区での定期総会が開催され、新たな執行部の選出と活動方針が承認されて無事終了しました。その定期総会後には、大学から直接各地区にお伺いした教職員と同会に参加されたご父母とが懇談する父母懇談会も盛況裡に実施されました。この父母懇談会は、ご子女の学業成績をはじめとする勉学の状況、さらに卒業後の進路など広範な学生生活について担当学部の教職員が個別にご相談に応じ、学生諸君のより良い在学生活を実現しようとするものです。

私は、7月初旬に愛知県・三重県・岐阜県の懇談会に参加しました。懇談会では、法学部在学生のご父母から法曹をめざす学生に関して法務研究科への進学や各種国家資格受験についてのご相談を受けましたが、そのほかに文系の各学部学生の公務員試験の準備など多くのご質問・ご相談を受けました。さらに、入学後に肉体的な困難に陥った学生の学業継続についての配慮のご相談を受け、帰校後直ちに必要な対応を行いましたが、大学全体としての各種の就学困難を抱える学生諸君への合理的配慮の制度化の必要性を痛感しております。今後も懇談会という活動が学生諸君のみならず、本学にとって重要な意義を持つものと思います。

この懇談会の後に、父母会の役員を中心に参加ご父母に各地区の校友会幹部の方々を加えた懇親会が開催されます。砕けた雰囲気での懇親会は父母会の会員と地域の校友会の方々が交流される絶好の機会となり、地域コミュニテイー形成の一助となっているようです。なお、今回参加した懇談会の一つで、本春刊行された「教育公務員の労働時間」に関する拙稿をご承知のご父母と遭遇し、後日当該地域の関連情報を提供していただくなど思わぬ機会を得ることができました。この懇談会は研究者としての教員にとって貴重な経験を得る場でありうることを含めて、父母会活動に深く感謝しております。