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文学研究科 高麗大と国際学術会議を開催

参加者全員で記念撮影 基調講演をする高麗大の鄭雨峰教授

大学院文学研究科は11月10日と11日の2日間、韓国・高麗大学校文科大学大学院との共催で「第8回明治大学・高麗大学校国際学術会議」を駿河台キャンパス・グローバルフロントで開催した。

今回のテーマは「韓日における文学・史学研究の現在」。高麗大からは、韓国文学・韓国史学を専攻する16人(教員5人、ポストドクター2人、大学院生9人)、明治大学からは、日本文学・日本史学を専攻する16人(教員5人、大学院生11人)が参加。その他、中国・曲阜師範大学の教員1人と、フランス・ボルドーモンテーニュ大学の大学院生1人が参加し、2日間で合計34本の研究発表が行われた。

本行事のユニークな点は、日本文学・日本史学研究者と、韓国文学・韓国史学研究者が共同で開催していること。海外の大学と交流する場合、その多くは同じ専門分野で行う。たとえば、日本文学分野の場合、日本の学者は、海外で日本文学研究を行っている研究者と交流することがほとんど。しかし、文学研究科はこの10年ほど、高麗大の韓国文学・韓国史学研究者と交流を重ねてきている。その理由は、これまで、文学・史学研究と言えば、国家に区切られた研究(国文学・国史学)が中心であったが、今後は国民国家の枠を越えた研究のあり方も探っていく必要があるため。日本と韓国におけるそれぞれの文学・史学研究の方法や問題意識をぶつけあうことで、互いに刺激を得て、新しい文学・史学研究のあり方を見出していこうということが、本行事の目的のひとつでもある。

参加した大学院生からは、「国際的な場で、自身の研究の意義を伝えることの重要性に気づいた」という意見が出ており、これを機に、広い視野からの研究を目指す大学院生が増えることが期待される。
(文学部教授 牧野 淳司)