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数理科学の発展を目指し「現象数理学三村賞」を創設

第1回授賞式・記念講演会を開催

(左から)三村初代MIMS所長、西浦氏、望月氏、杉原MIMS所長

先端数理科学インスティテュート(MIMS)はこのたび、「現象数理学三村賞」を創設し、第1回となる授賞式および記念講演会を12月22日、中野キャンパスにて開催。学生・関係者合わせて約60人が参加した。

同賞は、自然・社会に現れるさまざまな現象に対して数理モデルを構築、解析し、現象の理解に貢献しようとする数理科学の分野で顕著な業績を挙げている者を表彰し、現象数理学のさらなる発展を図ることが目的。名称は、三村昌泰MIMS初代所長のこれまでの功績をたたえたものとなった。

第1回の受賞者には、理化学研究所・主任研究員の望月敦史氏と東北大学・特任教授の西浦廉政氏が選ばれ、杉原厚吉MIMS所長より表彰盾と表彰状が授与された。続いて受賞者による記念講演会が実施され、望月氏は「生命のネットワークシステムの動態を決定する構造理論」をテーマに生命科学分野における現象数理学の重要性を述べ、西浦氏は「Mathematics of Patterns」と題して、これまでの研究の歩みと自身の研究成果について発表した。

明治大学は2007年にMIMSを設置して以降、2008年に文部科学省のグローバルCOEプログラムに採択され、大学院先端数理科学研究科(2011年)や総合数理学部(2013年)を新設。さらに、2014年には数学・数理科学分野で私立大学初となる文部科学省の「共同利用・共同研究拠点」(拠点名称:現象数理学研究拠点)に認定され、2016年に文部科学省の私立大学研究ブランディング事業に選定されるなど、数理科学分野における教育・研究を積極的に推進している。