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明大びと「地域に根差して愛される事業を」

(株)桔梗屋 相談役 中丸 眞治さん (2004年大学院商学研究科博士後期課程修了)







山梨を代表する銘菓「桔梗信玄餅」。明治22年創業の老舗菓子店「桔梗屋」4代目社長として長らく活躍し、現在は相談役として公営施設の再生など幅広い事業を手掛ける。

山梨県笛吹市の本社工場では、15年ほど前から製造過程で出るB級品や賞味期限の迫ったお菓子を格安で販売するアウトレットコーナーを併設。当初は値引き販売への反対意見もあったが、世間で食品の賞味期限改ざん問題が話題になった際には、「販売されている製品は安全だと理解いただけた」と逆に評判を上げた。今では連日県外から観光客が押し寄せる人気のスポットに。「面白いと思うから挑戦する。私が思うということはお客様も同じ」と消費者目線を大切にする。

赤字経営だった県立フラワーセンターの再生事業では、「民間のアイデアでもっと面白くなる」と、アルプスの少女ハイジの世界観を体感できる“ハイジの村”としてリニューアル。その他、飲食業など幅広い事業もすべて直営で行う。異業種での経験と本業との相乗効果も生みだしている。

経営者の傍ら大学院に進学し、ベンチャー企業のマーケティングを研究して博士号を取得するほどの情熱家。「人がやらないこと、それも楽しいことに挑戦したい」という開拓者精神で、地域に深く根差し、愛されるための事業を展開していく。

<中丸さんのインタビューは、広報誌「明治」第78号(2018年4月1日発行)でご覧いただけます>