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中国社会科学院大学院長らが表敬訪問

協定締結に向け合意書に署名

今後、教育・学術交流の推進が期待される

中国社会科学院大学院(北京市)の黄暁勇大学院長一行が6月14日、駿河台キャンパスを来訪し、本学と中国社会科学院大学及び同大学院との学術・学生交流に関する協定締結に向け、土屋恵一郎学長、石川幹人大学院長らと意見交換を行い、合意書(Letter of Intent)に署名した。

同大学・大学院の上位機関である中国社会科学院(Chinese Academy of Social Sciences=CASS)は、中国の最高国家行政機関である国務院の直属の研究機関で、中国哲学・社会科学研究の最高学術機構。本学は2010年に協力協定を締結し、現在まで、吉村武彦名誉教授、石川日出志文学部教授らが歴史学・古代学分野で学術交流を推進しており、また国際金融分野でも勝悦子政治経済学部教授を中心に世界経済研究所と定期的に国際会議等を開催してきた。

この日の懇談は、黄大学院長が1986年からの1年間、本学経営学部で研究を行っていたこともあり、終始和やかな雰囲気で行われた。黄大学院長が「修士・博士課程の学生を短期研修や学位取得のかたちで歓迎したい」と述べたのに対し、土屋学長は、本学大学院に中国人留学生が多数在籍していることに触れつつ、英語によるオンライン授業の可能性も提案。今後の両校の大学院を中心とした人文・社会科学分野における教育・研究交流の強化と、人材育成を積極的に進めていくことを確認した。

学術交流会「古代における日中交流」を開催

大学院文学研究科と中国社会科学院は3月21日、学術交流会を駿河台キャンパス・グローバルホールで開催した。

交流会は、「古代における日中交流」をテーマに、日中の研究者10人が交互に研究報告を行う形で進行。明治大学からは石川日出志教授が「『漢委奴國王』金印の駝鈕(だちゆう)再加工説を評価する」、佐々木憲一教授が「古墳時代における漢字の使用」、若狭徹准教授が「上野三碑と古墳分布からみた古代豪族の支配領域」、吉村武彦名誉教授が「大化改新と社会生活の改革—愚俗の改廃—」、文学研究科博士後期課程3年(当時)の新井崇之さんが「日本が注文した中国磁器に関する研究とその課題—『古染付』と『祥瑞』を中心に—」をテーマにそれぞれ発表し、議論を深めた。