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文学部心理社会学科哲学専攻開設記念講座「中国思想と西洋思想の出会い」を開催

大勢の受講生が来場し注目の高さをうかがわせた

リバティアカデミーは6月9日、「中国思想と西洋思想の出会い~中国は『哲学』の衝撃をどう受けとめたのか?~」と題するオープン講座(杉並区教育委員会共催)を和泉キャンパス・和泉図書館ホールで開催した。

同講座は、文学部心理社会学科哲学専攻の開設記念講座として位置づけられ、中国哲学、中国文学が専門の志野好伸文学部教授が講師を担当。中国の哲学者が中国思想や中国の現代化に与えた影響を19世紀以降の中国史を中心に丁寧に紐解いた。

志野教授は、1918年に終結した第一次大戦を「西洋の没落」としてとらえ、新たな哲学思想が発展したことや、1919年に胡適(こてき)が著した『中国哲学史大綱』について、「中国の神話から歴史・思想を語ることなく哲学を語ったことが画期的であった」と分かりやすく解説。21世紀以降の哲学者たちの考察など、余すことなく紹介し、90人を超える受講生は、熱心に耳を傾けた。

最後は、日本における西洋思想の受け入れについて「日本古来の思想や哲学が、“日本哲学”として表現されることはあまりない。ここに、あらゆる思想を柔軟に受け入れていく土壌が日本にあるということが垣間見られるのではないか」と言及。講座は大盛況のうちに幕を閉じた。
(社会連携事務室)