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明大生14人が外務省を訪問—現役外交官と対話



学部間共通総合講座「役に立つ世界情勢の読み方」(グローバル人材育成講座)の受講生を中心とした明大生14人が6月28日、堀江正彦学長特任補佐の引率の下、外務省を訪問し、気候変動課の坪田哲哉首席事務官、地球環境課の前川秀信上席専門官との意見交換会を行った。

冒頭、坪田首席からは気候変動枠組み条約と京都議定書やパリ協定の説明、前川上席からは生物多様性条約やワシントン条約などの説明があり、そののち質疑応答が行なわれた。学生からは、気候変動や生物多様性について、環境省との関係や産業界との関係で軋轢が生じ、板挟みになることもあるのではないかとの質問や、海洋プラスチック汚染の問題に対する日本の立場についての質問があった。

両者からは、環境省のみならず関係省庁の意見を束ねて調整するのが外務省としての役割であり、さらに立法府である国会の審議対応の重要性や国益を考えつつ国民全体の賛意も得る必要があること、海洋プラスチック汚染に関しても日本は削減努力を倍加していかなければならないとの回答があった。

また、現在は外交官としてフランスに研修留学中の鶴留和貴氏(2015年政治経済学部卒業)から、「国際的な仕事や日本の国益のために働きたいのであれば、外交官という職業につくことを考えて欲しい。日本外交を担えるこの職場は、尊敬できる先輩の下で常に成長できる場なので、ともに働けることを楽しみにしています」というメッセージが届けられ、会場で全員に披露された。その後も職員食堂で、2年前まで明治大学で働いていたソラ陽子外務省職員などと一緒にランチをするなど、参加者たちにとって貴重な経験となった。
(学長特任補佐 堀江 正彦)