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明治大学博物館 地方創生の機運—1970~80年代の伝統的工芸品収集—

尾張七宝立葵文硯箱(1976年収集) 1980年代の展示室入口

博物館の前身の一つ、商品陳列館は、商学部教員によって設立された資料室でした。大学紛争の時代に閉鎖を余儀なくされますが、1973年に運営委員会が再発足し、活動が再開されました。この時、館の主要な事業として伝統的手工業製品(伝統的工芸品)を収集・展示する方針が採用されますが、時をほぼ同じくして、通商産業省(現経済産業省)は「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」(1974年)を制定し、地方の手工業産業の振興を始めています。経済成長が達成される一方で、環境破壊や大都市一極集中といった問題が顕在化し、自然保護や伝統文化・地方文化への関心が高まりを見せた頃でした。当時の産地実態調査の報告と資料収集からは、時代の大きな曲がり角を読み取ることができます。

会 期 8月22日(水)~9月18日(火)※会期中無休
期 間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
会 場 明治大学博物館 特別展示室【入場無料】
(駿河台キャンパス・アカデミーコモン地階)