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国際日本学部設立10周年記念イベント「ダイバーシティフォーラム」を開催

第1部では中野を起点としたダイバーシティのあり方に迫った 多様性の重要さを訴える土屋学長 鹿島教授は第2部で家族類型について解説した

国際日本学部の設立10周年記念イベントの一環として「ダイバーシティフォーラム」が11月25日、中野キャンパス・ホールで開催され、200人を超える聴衆が集まった。

第1部は「多様な人々が共に生きる社会づくり—中野から始める」と題して、中野区の酒井直人区長、中野区観光協会の山本真梨子常任理事、電通ダイバーシティ・ラボの伊藤義博事務局長、P&Gジャパンのジェイ・ケリー執行役員、異文化間教育学会会長の佐藤郡衛国際日本学部特任教授が登壇。行政、民間団体、企業、大学の立場からダイバーシティの推進に関する取り組みが紹介された。ダイバーシティ研究所の田村太郎代表理事によるコメントを受けてパネル討論が行われた後、モデレーターの山脇啓造国際日本学部教授が読み上げた「なかのダイバーシティ宣言」が採択され、フォーラム第1部は幕を下ろした。

休憩を挟み行われた土屋恵一郎学長による特別講演では「明治大学ダイバーシティ&インクルージョン宣言」の発表に続いて、自ら考える多様性について話題が展開された。土屋学長は恩師でもある詩人・大岡信氏の「君たちが世界のすべてを否定するならば、私は世界のすべてを肯定する」という言葉を紹介し「私は大岡信からすべてを肯定することの大事さを学んだ。多様性を認め、許容し、包摂しながらこれからの大学を作っていきたい」と結んだ。

第2部の「家族類型から見た世界の多様性」では、国際日本学部に所属する5人の研究者によるフォーラムが行われた。冒頭、鹿島茂教授がフランスの人類学者であるエマニュエル・トッドが提唱した4つの家族類型(絶対核家族・平等主義核家族・直系家族・外婚制共同体家族)について解説した後、鈴木賢志学部長をはじめ金ゼンマ准教授、萩原健教授、溝辺泰雄教授を加えてのディスカッションを実施。それぞれの国や地域で派生する家族類型が世界の多様性に与える影響などについて語られた。

なお、当日は10周年記念イベントとして、4つの卒業生座談会や学部ゼミ企画のヒューマンライブラリー、やさしい日本語ワークショップなど、多彩な行事が終日行われ、950人近い参加者を集めた。