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商学部特別公開講義・スノーピーク山井社長が講義—ファンドマネージャー・藤野英人氏との対談も

熱い議論を交わした藤野氏(左)と山井氏(右) 多くの学生・一般来場者が会場に詰めかけた

商学部は11月10日、特別招聘教授で(株)スノーピーク代表取締役社長の山井太氏(1982年商学部卒業)による公開講義を駿河台キャンパス・リバティタワーで開催した。

山井氏は大学卒業後、外資系商社勤務を経て、父が創業したヤマコウ(現在のスノーピーク)に入社。以後、アウトドア商品の開発に自ら着手し、オートキャンプブームを牽引してきた。1996年に代表取締役に就任するとスノーピークに社名を変更し、同社を世界的なアウトドアメーカーへと育て上げ、「人生に、野遊びを。」のスローガンのもと、さまざまな商品やサービスを創造し続けている。

公開講義は「『好きなことだけ!』を仕事にする経営」をテーマに、まず山井氏がスノーピークの経営について講義を行った。「文明が進化するほど人間性は低下していく。スノーピークはキャンプを通じた“人間性の回復”をミッションとしている」と、同社の沿革から自然志向のライフスタイルを実現するためのさまざまな事業展開について動画や写真を使って説明。さらに全社員で共有する企業理念“The Snow Peak Way”を紹介し、「自分が好きなことで得意なことを仕事にしよう」と、集まった学生たちに呼びかけた。

続いて、金融資産運用の専門家であるレオス・キャピタルワークス(株)代表取締役社長の藤野英人氏との対談が実現。自らも投資家としてスノーピークを支える藤野氏は「AIによる投資は短期的な判断になりがち。長い時間軸の中で共感できる会社に投資したい」と、“損得”ではなく、“好き嫌い”を軸とする価値判断について解説した。山井氏も、仕事への向き合い方を紹介した上で、「スノーピークの社員は自分の会社とキャンプを愛している人が多い。だから生産性が高い。努力は夢中に決して勝てない」と語り、夢中になれることを見つけ、それを仕事にすることの大切さを訴えた。