Go Forward

ズームアップ 第582回「気迫あふれる魂のスパイカー」

バレーボール部 小松 一哉



大躍進の1年となった。今年度、全日本大学男子選手権3位という好成績を収めたバレーボール部。躍進の裏には大きな決断を下した小松一哉(政経3=雄物川)の存在があった。小松は昨年度まで守護神・小川智大主将(政経4=川崎橘)の控え。「今年試合に出られないと、来年もない」と、生き残りを懸けてリベロから高校時代まで務めていたアウトサイドヒッターへと転向した。その決断がバレー人生を大きく変える。シーズン開幕戦でスタメンを勝ち取るとリベロの経験を生した安定感あるディグでチームに大きく貢献。小川、鎌田佳朗(法3=東亜学園)とともに鉄壁の守備陣を形成した。また1m近く跳ぶ天性のジャンプ力から繰り出される強烈なバックアタックは小松の代名詞に。わずか1年でチームになくてはならない存在にまで成長した。

熱いハートの持ち主だ。「チームを盛り上げられる選手」(岡崎吉輝前監督)。プレー以外でも得点を挙げた時は激しい雄叫びでチームを鼓舞する小松。全日本大学男子選手権の3位決定戦東海大戦では試合序盤に味方と接触し、頭を強打。試合後は「全く覚えていない」という状態でも、気力だけでコートに立ち続けた。また膝はジャンプ力と引き換えに悲鳴を挙げた。秋から毎試合ごとに膝のテーピングは増加。それでも「コートに立つ責任がある」と、1年間通してレギュラーとしての責任を全う。どんなに苦しい状況であってもコートに立ち続けた。来年度は主将となる小松。人一倍強い責任感と気迫でチームをけん引する。
(こまつ・かずや 政経3 雄物川 179cm・68kg)
文/大西 健太(情コミ2) 写真/前田 拓磨(法3)