Go Forward

第13回UNHCR難民映画祭2018学校パートナーズ企画 中野キャンパスで『シリアに生まれて』を上映

シリアの現状を伝える留学生のヤーセルさん。通訳は学生が務めた

明治大学は12月21日、中野キャンパス・低層棟5階ホールにて、シリア危機によって故郷を奪われた子どもたちを追ったドキュメンタリー映画『シリアに生まれて』の上映会を開催した。これは、本学が第13回UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)難民映画祭2018学校パートナーズとして企画。企画・運営は、岸磨貴子国際日本学部准教授および国際日本学部生が行った。
上映後は、国際日本学部に所属するシリア出身の留学生、モハマッド・ヤーセル・ジャマル・アルディーンさんと岸准教授による対談が「異国の地に生きる」をテーマに行われた。ヤーセルさんは来日までの経緯やシリア難民の状況などについて説明し、「日本にはシリアを知らない人がまだまだ多い。正確な情報を伝えることが私のミッション」と語った。これを受けて岸准教授も「映画やニュースだけを見るとネガティブな情報に目がいきがち。でも、ヤーセルさんの人柄や生の声を聞くことで、違う視点で物事を見ることができる」とコメント。参加者は難民として来日したヤーセルさんの言葉を通して、シリアや世界各地で起こっている難民問題について理解を深めた様子だった。

また、会場前では、岸ゼミナールにより「シリアの文化を紹介したポスター」と「シリアのことば展」を展示。学生をはじめ90人以上の来場があり、参加者からは「対談で、シリアが美しい国、愛に溢れる国であることを知った。映画に出てくる子供たちが安心して戻れる国になってほしい」といった声が聞かれた。

明治大学では、2010年からの「国連アカデミック・インパクト」の参加に続いて、2011年から「UNHCR難民高等教育プログラム」において14人の難民学生を受け入れている。また、「国際協力人材育成プログラム」の取り組みなどを通して、国際的な課題を解決できる人材の育成を行っている。