Go Forward

「こころの時代」と言われて久しい。たしかに現代人は、みずからの寄る辺なさを抱えながら、何とか、生きる道標を探そうと苦悶している。うつ病などのメンタル面の不調を訴える人も増え、不登校、ひきこもり、いじめ、家庭内暴力、虐待といった「こころの問題」で苦しむ人も増加の一途をたどっているように見える。

わが明治大学でも、心理社会学科が15年ほど前に生まれ、大学院を中心に「こころの専門家」を養成してきた。また、アカデミーコモン7階に心理臨床センターを設け、地域の多くの悩める方々の相談にのってきている。

そんな中、そうした時代のニーズに応えるべくして心理系のはじめての国家資格である「公認心理師」が誕生した。明治大学の大学院博士前期課程を修了し、心理系の現場、メンタルクリニックや福祉、保健、産業、学校のスクールカウンセラーなど、さまざまな立場で活躍してきた人たちの大半がこの資格の取得にチャレンジした。

こころの分野においても、社会のニーズの一歩先をいく形で前進していく大学でありたいものである。