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明治大学での出会いを糧に

総合数理学部教授 砂田 利一

明治大学に赴任してから15年。自然・人的環境に恵まれた生田キャンパスで、生涯一教員・研究者として過ごすつもりであったが、どういうわけか、総合数理学部の設立に関わることになって、所期の思いは大きな変更を迫られることになった。とは言え、こんな機会は滅多にあるものではないし、望んで得られるものでもないから、一生一度のチャンスと考えてコミットすることとなった。しかし、学部設立から運営など、初めての経験であり、不安の要素が多々あったことは事実である。この点で強調すべきは、設立準備から完成年度まで、担当事務職員が果たした役割の大きさである(それ以前には大学院GP、GCOEにおける職員諸氏の奮闘がある)。実際、彼(彼女)らの有能さには、目を見張るものがあった。一期生の卒業を無事に迎えられたのも、それまでさまざまな形で支えてくださった職員諸氏のお陰である。さらに、「数理」という言葉を含むわが国では初めての学部設立を、大学がリスクを冒してでも許してくださったことと、大学のブランドの1つとして「数理科学する明治大学」を掲げてくださったことに心から感謝申し上げたい。これからは、明治大学で経験したさまざまな出会いを糧にして、生涯一研究者として残りの人生を歩んでいく所存である。