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「植村直己冒険賞」に探検家・岡村隆氏

植村氏の誕生日に合わせて行われる記者会見(中央左が岡村氏) 南アジアの密林で遺跡を探査してきた岡村氏(写真提供=岡村隆)

世界的冒険家・植村直己氏(1964年農学部卒業、山岳部OB)の精神を継承し、自然を相手に創造的な勇気ある行動をした個人または団体を顕彰する「植村直己冒険賞」の受賞者発表記者会見が2月12日、駿河台キャンパス・紫紺館で行われた。植村氏の故郷である兵庫県豊岡市が主催する同賞は今年で23回目。今回は、50年におよぶ南アジア密林調査の中で数々の仏教遺跡などを探査した探検家の岡村隆氏が受賞した。

受賞に際し、豊岡市の中貝宗治市長は「自然を対象に不撓不屈の精神によって未知の世界を切り拓く岡村氏の50年におよぶ挑戦の姿勢に、喜んで植村直己冒険賞を贈呈したい」と称賛した。

岡村氏は、これまでスリランカで258カ所、モルディブで11カ所の遺跡を確認してきた活動を振り返り「未知のものを発見した時の喜びが魅力。地味で目立たない遺跡もあるが、これからも一つひとつ丁寧に調査を続けていきたい」と意気込みを語った。

記者会見の様子は、植村氏の母校・豊岡市立府中小学校にも同時中継され、6年生の児童が代表してお祝いのメッセージを発表。これを受けて岡村氏は「一つひとつは小さなことだが、長くやってきたことに意味がある。皆さんもそういうものを見つけてほしい」とエールを送った。

なお、同賞の授賞式は6月1日に豊岡市・日高文化体育館での開催が予定されている。