本書は、前半は基調報告集として、本学の山内健治氏等5篇、後半は南西諸島研究に多大な貢献をなす渡邊欣雄氏とクライナー・ヨーゼフ両氏の特別講演を納める。基層文化・海上貿易史・移民史・基地問題など、国際的視座が不可欠な南西諸島研究の特質を多角的に照射する。
山内健治氏の「基地と聖地」は、強制移住村の人々が基地内の聖地・墓と隔絶と共同体存続の危機を越え、「シマ」空間回帰を試みる再生力の強靱さを示す。
クライナー・ヨーゼフ氏の「私が見てきた沖縄・奄美」は、研究史の体験的な総括で、博物館・研究機関の世界的連携による収蔵物の学際的研究が、南西諸島の国際的位相を明確化する方途として提示する。この「世界から沖縄をみる」視座は、渡邊欣雄氏にも共通し、「グローバル沖縄」では、「沖縄という場所、沖縄に住む人々に止まらない」沖縄研究の顕著な特質に基づき、沖縄のもつ国際的な多面性と広がりを示す。
本書は講演集ならではの理解し易い言葉遣いで沖縄・奄美の複眼的・立体的な認識を提示する。
山内健治氏の「基地と聖地」は、強制移住村の人々が基地内の聖地・墓と隔絶と共同体存続の危機を越え、「シマ」空間回帰を試みる再生力の強靱さを示す。
クライナー・ヨーゼフ氏の「私が見てきた沖縄・奄美」は、研究史の体験的な総括で、博物館・研究機関の世界的連携による収蔵物の学際的研究が、南西諸島の国際的位相を明確化する方途として提示する。この「世界から沖縄をみる」視座は、渡邊欣雄氏にも共通し、「グローバル沖縄」では、「沖縄という場所、沖縄に住む人々に止まらない」沖縄研究の顕著な特質に基づき、沖縄のもつ国際的な多面性と広がりを示す。
本書は講演集ならではの理解し易い言葉遣いで沖縄・奄美の複眼的・立体的な認識を提示する。
川野明正・法学部教授(主要編者の山内健治氏は政治経済学部教授)