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総合講座「世界情勢と日本そしてグローバル人材」

講義を行う大島氏

全学共通総合講座「世界情勢と日本そしてグローバル人材」(コーディネーター=中西晶経営学部教授)の5月14日の講義に、(一社)アフリカ協会理事長の大島賢三氏が登壇した。大島氏は、国連事務次長(人道問題担当)や、国連日本政府代表部特命全権大使を務めた経験を踏まえて、「世界における国連の役割」と題した講演を行った。

大島氏は講演の中で、トランプ大統領就任後の「米国第一主義」や、多国間外交軽視の傾向が強まる中、国際的な問題解決における国連の重要性について言及。さらに、紛争の平和的解決や途上国の開発、気候変動をはじめとする地球規模の課題解決に向けて、日本が世界各国と協力し、リーダーシップを発揮するべきだと強調した。

また、昨今重大な問題となっている「ロヒンギャ難民問題」について、ミャンマー政府の独立調査委員会のメンバーでもある大島氏による解説が行われた。

質疑応答では、受講生から、「日本は国連の『優等生』を自負しているとの説明があったが、分担金や人的貢献、PKO貢献の低さからすると、『優等生』とは言えないのではないか」「安保理改革G4構想について、今後も努力することが可能か」などといった鋭い質問が寄せられると、堀江正彦学長特任補佐も加わり、国連や難民問題について熱い議論が繰り広げられた。
(学長特任補佐 堀江 正彦)