Go Forward

明治大学をさらに前へ進めるために 学長 土屋 恵一郎



学長としての最終年度となりました。今年も多くの支部総会に出席をさせていただき、教務理事時代から合わせると全国ほぼ全ての支部総会に出席させていただいたことになります。本日、手に持っているこの扇子は、熊本県髙宮支部長の傘寿のお祝いの扇子です。「肝胆相照」と書いてあります。まさにこの言葉のとおり、この3年半、全国を回り多くの校友の方々と心の底まで打ち明けて親しくさせていただきました。この場をお借りし、御礼申し上げます。

私が学長に就任した際、研究大学への転換を表明しました。先端数理科学インスティテュート、バイオリソース研究国際インスティテュートに加え、昨年は国際武器移転史研究インスティテュート、この8月1日には、生命機能マテリアル国際インスティテュートおよび再生可能エネルギー研究インスティテュートを新たに設置し、本学の研究力向上に努めてきました。また、2018年4月に設立した「自動運転社会総合研究所」では、社会インフラとしての法律や保険の整備、地域再生や過疎対策の課題解決のため、領域を超えた研究を進めています。まさに研究大学としての一歩を踏み出したと言えます。

現在、教学ではグランドデザイン2020に代わる、新たな教学長期ビジョン「グランドデザイン2030」の検討を進めています。コンセプトは「前へ-「個」を磨き、ともに持続可能な社会を創る-」に決定しました。研究をさらに前へ進めることはもちろんのこと、教育、学生支援、社会連携・社会貢献、そして明治大学をさらに前へ進めるための施策を検討しています。大学は常に工事中です。完成することは決してありません。この工事を中断せず着実に進めるためにも、この長期ビジョンを今年中に策定します。ご支援のほどよろしくお願いいたします。

最後になりますが、向殿校友会長、10年間にわたり校友会長として明治大学を支えていただきありがとうございました。先生とは肝胆相照らす仲として、明治大学発展のために30年間共に歩んできました。今後も明治大学を支えてください。また、日本の安全学分野におけるリーダーとしても益々のご活躍をお祈りしています。

本日の校友会定時代議員総会の開催、誠におめでとうございます。