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リバティアカデミーオープン講座 「見えているのに見えていない!立体錯視の最前線」



明治大学博物館は7月27日、リバティアカデミーオープン講座「見えているのに見えていない!立体錯視の最前線」を駿河台キャンパス・グローバルホールで開催した。講師は、明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)の杉原厚吉研究・知財戦略機構研究特別教授が務めた。立体錯視への興味・関心を持つ参加者約200人が参加し、会場は満席になるほどの盛況となった。

杉原研究特別教授は「目でものを見るとはどういうことなのか」ということに着目し、現在、明治大学博物館の特別展(会期:9月8日まで)で展示中の自身の錯覚作品や、「右を向きたがる矢印」の錯視動画などを解説した。

また、絵として描くことができるものの立体構造として成り立たない「不可能立体」や、不可能図形を3次元化した「だまし絵立体」、鏡に映すと姿が変わる「変身立体」などの例を紹介し、脳がどのように錯視を起こしているかを数学的な観点から説明した。

講座の後半では、杉原研究特別教授と博物館学芸員の外山徹氏によるディスカッションが行われ、杉原研究特別教授は、「錯覚は本来であれば起こらない方が良い。しかし、その仕組みを調べて錯覚の強さをコントロールできるようになれば、社会に役立てることができる」と錯覚の活用について展望を語った。