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第590回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

文・写真/大西健太(情コミ3)

明大フィギュアの歴史を変える総合主将 スケート部 鎌田 詩温



アイスホッケー、スピード、フィギュアの3部門を束ねる総合主将に今年度任命された鎌田詩温(商4=札幌第一)。昨年度はエキシビションを企画するなど競技以外でも挑戦を続けてきた。

夢は明大専用のスケートリンクの建設だ。しかし現実はそう甘くない。一度学校にスケートリンク建設を直訴するも、大学関係者はスケート部の存在すら知らない状況。まだまだ大学内での認知度低さ、力のなさを痛感した。その思いを胸に昨年度は4年生の引退の場となる「明治法政onICE」というエキシビションを企画。スケートリンクを押さえることから、イベントの運営まですべて学生が取り仕切る前代未聞の企画を行った。来場者数は予想していた100人を上回る540人を集客。確実に明大スケート部のファンが増えていることを証明してみせた。「将来的にはリンクを作れたら」。この夢に向かって、今後も明大スケート部を一層盛り上げていく。

さらに鎌田が力を入れて取り組んでいることが、広い交友関係を生かした選手のスカウト活動だ。特に今年度のルーキーたちは世界選手権銀メダルの実績をもつ樋口新葉(商1=開智日本橋学園)や昨年度の全日本選手権でブレイクを果たした山隈太一朗(営1=芦谷国際)などスター揃いで注目を集めている。

樋口の進学や一般からの入部選手も増え、規模が次第に大きくなっていく明大フィギュア。「氷上の王者として強さの確立と、たくさんの人が関われる部」にしていくことが将来的な目標だ。「今年、来年も楽しみにしていてほしい」。今まさに変わろうとしている明大フィギュアから目が離せない。

(かまだ・しおん 商4 札幌第一 173㎝・63㎏)