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ジェンダーセンター 開設10周年記念シンポジウム『ジェンダー研究の新展開』



情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター(センター長=田中洋美情報コミュニケーション学部准教授)は、9月20日、駿河台キャンパス・グローバルフロントにて、シンポジウム「ジェンダー研究の新展開—この10年と今後」を開催した。

これは、ジェンダーセンターの開設10周年を記念した2回のシンポジウム「21世紀の多様性と創造性—学術・アート・ファッションにおける新展開」の1回目で、多様性に関する学術的な議論をリードしてきたジェンダー研究を論じることを目的として催されたもの。ジェンダー研究に関心を持つ研究者や学部、大学院生など約115人が参加した。

センター長の田中准教授と、運営委員の高峰修政治経済学部教授が司会を務めた。冒頭、大黒岳彦情報コミュニケーション学部長と須田努大学院情報コミュニケーション研究科長が登壇し、「センターは、いまや学域横断的な研究領域を扱える研究機関に成長した」(大黒学部長)、「センターとは協力関係を築き上げてきた。今後のジェンダー研究をけん引する機関として期待している」とあいさつした。

続いて、横浜国立大学の江原由美子教授とドイツ・ルール大学のイルゼ・レンツ名誉教授による基調講演。江原教授は「日本における近年のジェンダー研究の展開—非正規化と多様化の中で」と題して、これまでとこれからのジェンダー研究を論じた。レンツ名誉教授は「ジェンダー研究の新展開—フェミニズム、多様性、プロセス的インターセクショナリティ」と題して、フェミニズムの現状分析やインターセクショナリティ(差別の構造は多層的で交差しているという考え方)などについて解説した。

後半は、パネルセッション「ジェンダー研究の新展開」が行われ、藤本由香里国際日本学部教授や、兼子歩政治経済学部専任講師ら5人が登壇した。それぞれが専門とする研究領域から発表を行い、ジェンダー研究をめぐる幅広い視点や考え方を提示した。

第2回のシンポジウムは11月に開催予定となっている。