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中央図書館ギャラリー展示 発禁本コレクター城市郎氏旧蔵書展示会



明治大学図書館は、10月18日から11月17日にかけて開催するギャラリー展示「城市郎文庫展—出版検閲とその処分」に先立って、10月17日に記者発表会を実施した。

図書館は、発禁本コレクター城市郎氏の旧蔵資料目録『城市郎文庫目録』を2017年に刊行。今回は特色あるコレクションとして位置づけられる城市郎文庫所蔵資料の中から、戦前の出版検閲により発売禁止などの処分を受けた貴重な資料や、戦後の刑法175条(猥褻文書関係)により摘発された資料などの展示が行われている。

記者発表会は、学術・社会連携部の菊池亮一部長と、元中京大学教授の浅岡邦雄氏、元図書館長の山泉進名誉教授が登壇。城氏の9,237冊に及ぶコレクションの受け入れや、目録刊行の経緯などを説明した。浅岡氏は、「一口に戦前の『発禁本』と言っても、逐次刊行物ならば特定の巻号のみに対する『発売禁止』と、刊行自体を禁止する重い処分の『発行禁止』の2種類がある。そういったことを知るきっかけにしていただきたい」と、今回の展示について解説した。

山泉名誉教授は、文庫の受け入れや展示会を行う意義について、「『表現の自由』について考えることは、『権利自由』『独立自治』という、本学の建学の精神に通ずるところがある」と語った。

展示会は、駿河台キャンパス中央図書館ギャラリー(1階エントランスホール)にて先述の期間開催され、入場料は無料。