Go Forward

本学の知的財産権に基づくライセンス収入が伸びている。最上位の数校との差は大きいものの、全国の大学中の上位50位内に入るレベルに達している。ライセンス対価は、技術移転先企業等の収益に対する一定の歩合や一時金の形で本学に還元されているが、本学には特許化されていないノウハウ等、無形の知的財産も少なくない。これらを有効に活用するためにも、今後はより多様な形で対価を受け入れることのできる学内体制の整備が必要であろう。本学は近年、社会貢献を教育、研究と並ぶ第3の使命と位置づけて活動してきた。社会貢献の対象は、非営利的活動だけではない。企業等が主導するイノベーションに本学の知的財産が活用された際に正当な対価が生じ、それが新たな研究に投入されるという、知的創造サイクルが動き始めていると言えよう。アカデミアとしての純粋な研究力に、知的財産の創造・活用・保護という機能が加わることで、本学発の研究成果がより輝きを増すに違いない。