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日経ビジネスイノベーションフォーラム 「ミドリムシが切り拓くバイオの世界」農学部・小山内准教授の研究を発信

研究成果を発信した小山内准教授 本イベント実施の意義を強調する土屋学長 “微細藻類ユーグレナ”の可能性について討論を展開

明治大学と日本経済新聞社イベント・企画ユニットが主催する「日経ビジネスイノベーションフォーラム」が2月19日、駿河台キャンパス・グローバルホールで開催され、ビジネスパーソンを中心に約130人が来場した。

微細藻類ユーグレナ(ミドリムシ)が秘める大きな可能性に社会的注目が集まる中、本学は㈱ユーグレナ社(代表取締役社長=出雲充氏)などとの共同研究を通じ、バイオプラスチックの原料となるコハク酸や、医療用・食品添加用への活用が考えられるアミノ酸の生成などの成果を上げてきた。いずれも資源枯渇や環境破壊、食料難など、現代社会が抱えるさまざまな課題の解決が期待されている。「ミドリムシが切り拓くバイオの世界」をテーマに、土屋恵一郎学長、小山内崇農学部准教授と㈱ユーグレナ社の出雲氏が登壇した。

冒頭、あいさつに立った土屋学長は、「バイオジェット燃料やバイオプラスチックが実用化されるまさに今、私たちは文明の転換期に差し掛かっている。フォーラムを通じて未来の希望を見つけていただきたい」と本イベントの重要性を強調した。

続いて、第1部の講演では、「ミドリムシを使って、二酸化炭素から“ちょっと高いもの”を作る」をテーマに、小山内准教授が登壇した。コハク酸の生産や、培養方法の改良によるユーグレナの発酵促進方法の発見などの研究成果を紹介し、今後の研究への意気込みも語った。

第2部では、「㈱ユーグレナによるイノベーション創発への取り組み」と題し出雲氏が講演。ユーグレナの研究に着目し、事業化を目指した理由や、同社の取り組みなどを紹介した。

第3部は「産学連携の意義と今後の課題」をテーマに、登壇者3人に、㈱ユーグレナ社で研究開発担当の鈴木健吾執行役員を加え、『日経サイエンス』発行人の鹿児島昌樹氏がモデレーターを務めたパネルディスカッション。大学と民間企業が共同し、新技術・産業を創出する上での役割、課題など幅広い話題が展開され、盛況のうちに幕を閉じた。

なお、イベントの詳細は、採録記事として3月中旬~下旬に、日本経済新聞特集面に掲載される予定。