明治高校在学中、先生から「何のために大学で勉強したいのですか」と問われました。明治大学の志望理由を添削していただいたときのことです。思い返せば、先生が私から引き出そうとした答えは「公認会計士になる」といった具体的な目標だったのかもしれません。ですが、当時の私は「なぜ大学へ行くのか」という問いとして受け取り、入学後も思い出しては、その時々に納得のいく回答を作りました。
その一つに、大学生活で得たものが大学へ行った理由になるという考えがあります。例えば親友やゼミの仲間と共にした時間や、ロシアの舞台でバレエを踊った経験は、この上なく贅沢なものでした。
他の回答として、物事を広く学ぶことが世界を愛する行為そのものだと考えました。「愛の反対は無関心」と言いますが、もし無関心でない(関心を持つ)ことが愛することと同じ意味を持つとすれば、直接的な実益に繋がらなかったとしても、学ぶことに大きな意味があると思います。
こうした回答の模索を含めて、4年間の刺激の中でさまざまな考え方や知識を得ました。それをより良い未来を切り拓くための糧とすることで、お世話になった方々や仲間への感謝を示したいです。