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第597回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

期待のエース全国制覇の立役者へ 準硬式野球部 高島 泰都

文/中澤美月(商2) 写真/木田諒一朗(情コミ3)



昨年度、24年ぶり関東地区大学選手権優勝の立役者となった高島泰都投手(法2=滝川西)。長身から繰り出される速球が持ち味だ。2年生で関東制覇、全日本大学選手権ベスト4、関東選抜オーストラリア遠征に選出されるなど活躍の場を次々と広げていった。

新たな環境で飛躍した。高校時代は3年次に全国高校野球選手権出場という経歴を持つが、背番号は二桁台。試合での登板機会は決して多くなかった。明大にはスポーツ推薦として入学し準硬式野球に転向。一からスタートし直した。準硬式野球は硬式野球と球が異なるため、最初は違いに戸惑いを隠せなかった。しかし、自由度の高い環境で伸び伸びと練習することが功を奏す。「ある程度オフがある状態でやった方が自分には合っていた」。学業やアルバイトとの両立が可能なため、さまざまな経験ができる準硬式野球。野球をしながら自分の時間を作るスタイルが、高島の結果につながった。1年生ながら東京六大学秋季リーグ戦に出場し初勝利を果たすと、登板の機会を増やしていく。2年生ではエースの座に就き全日本出場に貢献。多くの貴重な経験をし「一番人生で野球をした年」となった。

あと一歩のところで惜しくも逃した全日本優勝。全国制覇を目標に挑んだ全日本・準決勝の九産大戦で先発を任されたが4失点し、決勝進出とはならず。「本当に力負け」だった。今の原動力は「昨年度以上の結果を出す」こと。数字で結果を残すことの他に、上級生として後輩に刺激を与えられる存在にもなりたい。果たせなかった悲願達成に向けて、高島の3年目が始まる。
(たかしま・たいと 法2 滝川西 180㎝・74㎏)