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先端数理科学インスティテュート(MIMS) 文部科学省「共同利用・共同拠点」 期末評価でSランク

このほど、明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS、所長=俣野博研究・知財戦略機構特任教授)の研究活動の一環として、文部科学省「共同利用・共同研究拠点」に認定されている「現象数理学研究拠点」が、2014年度から2019年度の6年間の認定期間中の研究活動に関わる文部科学省の期末評価を受審し、最高評価となるSランクの評価を得たことがわかった。

「共同利用・共同研究拠点」制度は、国公私立を問わず個々の大学の枠を越え、高いポテンシャルを有する研究設備拡充や、研究の場の提供を整備することを目的として2008年に創設されたもの。2020年時点で、理学・工学系、医学・生物学系、人文・社会学系を合わせて全国に100の拠点が設けられ、数理科学分野で拠点認定を受けているのは、MIMSを含めて全国で5拠点。

期末評価では、これまでのMIMSの活動について、「拠点としての活動が活発に行われており、関連コミュニティへの貢献も多大である」と判断されSランクの評価を受けた。さらに、新たに2020年度から2025年度の6年間、共同利用・共同研究拠点としての認定が更新されることとなった。

評価を受けて、俣野所長は次の通りコメントを発表した。

現象数理学研究拠点の認定更新を受けて

明治大学先端数理科学インスティテュート所長 俣野 博

明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)が2014年から進めてきた「現象数理学研究拠点」の事業が、文部科学省の共同利用・共同研究拠点として認定更新されることが決まり、先日、文部科学省から正式の通知をいただきました。これで2020年度以降も拠点事業が継続できることとなり、関係者一同ほっとしております。しかも、これまで6年間の活動に対する期末評価結果は最高ランクのS評価を頂戴しました。このような高い評価をいただいたことは、今後の事業展開の大きな励みになります。これまでMIMSの活動を支えてくださった多くの皆さまに、この場を借りて御礼申し上げます。

MIMSは、研究・知財戦略機構の付属研究機関として2007年に誕生し、社会とのかかわりを重視した数理科学の発展・普及を目指しています。折り紙や数理錯覚学などのユニークな研究分野に加えて、数理人類学、生体構造の数理モデル解析、人間や動物の社会行動の数理解析など、幅広いテーマを扱っています。

MIMSでは、拠点活動の一環として、共同研究や研究集会の企画を毎年全国に募集し、採用された企画の開催に協力するとともに、計算機設備の全国共同利用サービスも行っており、我が国における数理科学分野の中核拠点のひとつとしての役割を果たしています。また、2016年に「Math Everywhere:数理科学する明治大学 —モデリングによる現象の解明—」が文部科学省私立大学研究ブランディング事業に採択され、MIMSがその推進母体となって、文理融合を趣旨とする複数のプロジェクトを走らせています。

昨今、学際的研究の重要性があちこちで叫ばれています。今後MIMSは、文系学部を含む学内の他部局や他大学と連携を強めながら、「文理融合研究」と「現象数理ライフサイエンス融合研究」の二つの方向に重点を置いて活動していきたいと考えております。多くの方々のご理解とご協力をいただければ幸甚に存じます。