Go Forward

明治大学の就職キャリア支援

「就職キャリア支援のニューノーマル」

就職キャリア支援部長 舟戸 一治

新型コロナウイルス感染症の拡大により、就職・採用活動は大きく変化した。会社説明会や学内セミナー、さらに多くの学生を集めていた就職情報会社主催の合同企業説明会が中止となり、今年3月以降、リクルートスーツ姿の就職活動生は街から消えてしまった。会社説明会に変えて動画をインターネットで配信する企業も増え、とりわけ採用選考のウェブ面接が急速に普及した。

その後、政府による緊急事態宣言もあり、就職キャリア支援センターもオンラインによる支援に移行せざるを得なくなった。各種セミナーやガイダンス等は、ライブ配信だけでなく、大学オリジナルの動画コンテンツや、大学独自のシステムを利用して、多くの情報を提供できるよう努めている。新型コロナウイルス感染症が終息したとしても、対面式でリアルな就職・採用活動が復活するだけでなく、加えてオンライン化によるメリットは多く継承されるものと思われる。

大学では低学年からのキャリア支援にも力を入れている。具体的な支援として、就業意識を醸成するためのビジネス体感セミナーの実施、視野を広げ多様な進路に目を向けさせるための業界研究セミナーやOBOG交流会などを実施している。なかでも、2年生には大学オリジナルのキャリア手帳を配付しており、学生のうちにできることを考える機会を提供する内容となっている。充実した学生生活を過ごすために利用してもらう狙いもあるが、「学生時代に頑張ったこと」が就職活動でも重視されることを理解するためにも利用してもらいたい。

学生は大学4年間で大きく成長する。就職活動を通して見違えるように成長する学生も多い。新型コロナウイルス感染症による影響は、予測し難いできごとだったに違いないが、それにもかかわらず、学生は変化に対応して成長し続けている。社会的な動向としても、日本的雇用慣行の見直しが活発化しており、雇用環境も大きく変化する可能性が高い。人生100年時代、卒業後も予期せぬできごとを経験するかもしれないが、大学で培った力で自らのキャリア(人生)を切り拓いていってほしい。