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第603回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「ゆとりを忘れずゴールへ猪突猛進」 バスケットボール部 沖 咲月

文・写真/大橋 未来(法3)



一心不乱にゴールを目指す。沖咲月(文1=埼玉栄)は1年生ながらにチームの司令塔、得点源として大活躍。関東大学女子リーグ戦では得点数はチームトップで、アシスト数はリーグ4位に。「決めてやると思ったときには誰よりもゴールに向かう」。強い気持ちから生まれるプレーがチームを奮い立たせた。大学で圧巻の活躍を見せているが、プレッシャーに押しつぶされた苦しい時期があった。

高校3年次にキャプテンを務めた沖。チームをまとめる重責から自分を追い詰めることが多く、自分との戦いに苦しんだ。気持ちをうまくコントロールできず「がむしゃらさだけでプレーしていた」ため調子はどんどん右肩下がりに。余裕を持ってプレーすることができなくなっていった。だが、高校3年の引退後に転機は訪れた。それまで歩んできたのはバスケ一本の道。しかし、その道を一旦離れアルバイトや勉強、趣味のファッションなどさまざまなことに目を向けるようになった。バスケ以外のことに視野を広げたことで生じたゆとり。それがかえってプレーにも余裕を与えた。精神面で一回り成長した沖の勢いは、もはや誰にも止められない。

沖のコートネームはサク。試合を作るの〝作〟と咲月の〝咲〟を掛けている。司令塔としてクールに試合をコントロールし、ポイントゲッターとしての才能にさらなる花を咲かすことができるか。今後の活躍に目が離せない。
(おき・さつき 文1 埼玉栄 167㎝)