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「スポーツを通じた大学教育をめざして」

副学長(スポーツ振興担当)西山 春文

この冬は、コロナ禍によるステイホーム関連商品の需要の伸びが顕著だという。不況の続いてきた出版業界も堅調とのことである。人々がそれだけ巣ごもりを徹底し、時間を持て余したということなのだろう。そのため、シーズンスポーツをテレビ観戦した方も多かったのではないだろうか。今年は特にサッカー部、競走部、ラグビー部、スケート部等のシーズンスポーツの動向について聞かれたり、声をかけられたりする機会が多かったように思う。本学の学生、父母、校友からの数々の熱い応援に感謝申し上げる次第である。

さて、本学のスポーツを取り巻く状況が変わりつつあることをご存じだろうか。2019年秋にスポーツ推進本部、ならびにスポーツ推進センターを立ち上げた。また、「明治大学スポーツ推進ステイトメント」を宣言し、これまでは課外活動として体育会とOB・OG会に多くを委ねていた各部の活動を、明確に教育の一環として位置付け、支援していくこととなった。今後は、「スポーツを通じた教育」「スポーツを通じた社会貢献」「スポーツにおける多様性の尊重」「大学におけるスポーツの位置付け」のために、体育会学生はもちろん、大学・一般学生・父母・校友・社会が手を携えつつ、それぞれの使命を全うするべく尽力していくことになる。

コロナ禍で活動が制限される中、昨年末には本学サッカー部から12人のJリーガーを送り出すこととなり、その記者会見を行った。それに引き続き、サッカー部支援のための社団法人・明大サッカーマネジメントの設立記者会見も開催された。早速、幾つもの企業から支援の手が挙がり始めたところである。また、箱根駅伝では本学選手のユニフォームに企業のロゴが入っていたことにお気付きだろうか。陸連の方針転換を受け、今回から認可されることとなったことによる措置である。このように、カレッジスポーツを取り巻く状況は大きく変わろうとしている。さらには、長年膠着状態にあったスポーツ施設の再編に着手するところでもある。少しずつではあるが、スポーツ選手にとっての環境が整い始めている。もちろん、それに伴い、各部のガバナンス、本学学生としての自覚も一層求められることとなる。この状況変化を周知徹底し、隅々まで意識改革を進めていきたいものである。

大学も選手も一般学生も父母・校友も一体となってスポーツを楽しみ、活気あるキャンパスを創造するための一層のご理解・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
(商学部教授)