40年以上にわたり生田キャンパスで過ごしてきた。若い頃はとにかくよそ見をしないで一生懸命やるべきことをやった。大学で育ち、あまり人と接触しない時期もあり、おそらく世間知らずであったろう。私は本学で3人の恩師に出会った。恩師のおかげで少しはまともな社会人になれたのではないかと感謝している。年を重ね内外の学会活動に参加するようになると、交流の幅がいっきに拡大した。30代後半に在外研究で米国に滞在したことは、視野をさらに広げる意味でも非常に有益であった。大学間の移動も含めて車でアメリカを横断した体験は決して忘れないだろう。当時、大学院生だった人達との交流は今でもある。
明治大学では、研究はもちろんのことさまざまな活動が比較的自由にできる。明治大学の大きな魅力であり、大学として重要なことだ。コロナ禍の後、大学は教育システムを含め改革が求められるであろう。どのような時でも明治大学がその存在と価値を世に示せる大学として発展し続けることを心から願っている。